PRECAUTIONS ガラス使用上の注意
設計・発注時の注意
- ガラスの現場での加工は困難なため、正確な寸法での発注をお願いします。
- 設計の際には耐風圧強度・耐衝撃強度・傾斜・特殊な荷重に対する強度等を十分に検討の上、設計下さい。
- ガラスの破損により大きな被害が予想される場合は、万一ガラスが破損しても被害が防止できるよう設計を検討をしてください。
- トップライト等に使用されているガラスは、人や物をのせる事を想定しておりません。危険ですのでガラスには絶対に乗らないでください。
- ガラスのエッジ部は比較的強度が弱いため、金属等の硬いものと接触しないようご注意下さい。
製品破損時の注意
- 破損したガラスやヒビを生じたガラスは大変危険なため、専門の業者によるお取り替えをお薦めします。
- ガラスにヒビが生じると著しく強度が低下するため、小さなヒビでも放置せず早期にお取り替え下さい。
強化ガラスの注意
- 熱処理の影響により、通常の板ガラスと比較して、反射像の歪みは大きくなります。特に反射ガラスを使用した場合は、特性上このゆがみが目立ちますのでご注意ください。
- 製法上、寸法精度はフロート板ガラスより悪くなりますので、ご留意ください。
- 生産時の部分的な温度差の影響で、筋状あるいは斑状の模様が見える場合もあります。日射の状態によっては、虹色に見える場合もあります。
- ガラスのエッジ部とサッシなどの金属との直接接触は、絶対に避けてください。
- シーリング材は、JIS A 5758に規定する9030クラスに合格する良質のシーリング材(シリコーンシーラント/ポリサルファイド)をご使用ください。
- バックアップ材は、発泡ポリエチレンフォーム、クロロプレンゴムなどをご使用ください。
- セッティングブロックは、クロロプレンゴム硬度90以上のものを下辺の2ヵ所にご使用ください。なお、ガラス呼び厚さが6ミリ以下の場合には良質の塩化ビニル樹脂も使用できます。
- フロート板ガラスに比べて表面硬度が若手低いため、クリーニングの際にカッターや金属のスクレーパーは使用せず、また、スクイージ(ガラス清掃用水切り器具)の金属部分がガラスに触れないようご注意をお願いします。
合わせガラスの注意
- ガラスのエッジ部分を露出した使い方は、特殊フィルムエッジ部からの水分の吸湿を招き、ガラスの剥離が発生することがあります。
- 特殊フィルムは有機物質なので、ガラス温度が摂氏70度以上になると特殊フィルムに泡が発生することがあります。
- 特殊フィルムは、有機系の溶剤に侵されることがありますので、エッジ部が有機溶剤に侵されないよう注意が必要です。
- 小口をシーリング材等で突き合わせ施工する場合または、エッジを露出する場合には特殊フィルムの劣化を防ぐために開発された合わせガラスが必要になります。採用にあたっては、ご相談ください。
- エッジ部の水密性を確保するため、シーリング材は、JIS A 5758に規定する良質の弾性シーリング材(シリコーンシーラント、ポリサルファイドなど)を使用してください。ただし、酢酸系シリコーンシーラント、有機溶剤の入ったシーラント、油性パテなどは使用しないでください。
- サッシの下枠には、必ず直径5mm以上の排水に有効な水抜き孔を3ヵ所以上設置してください。
- バックアップ材は発泡ポリエチレンフォーム、またはクロロプレンゴムなどをご使用ください。
- セッティングブロックは、良質の塩化ビニル樹脂(6mm以下のみ)、またはクロロプレンゴム、EPDMの硬度90°以上のものを下辺に2ヵ所ご使用ください。クロロプレンゴムには接着部に影響を及ぼすものがあります。影響を与えない材質の選定やボンドブレーカーを貼るなどして接着部と直接接触しないような処理をお願いします。
- 塩ビビードの使用など、エッジ部の水密性の不十分な施工法は、特殊フィルムの吸湿を生じ剥離の原因となりますので、好ましい施工法ではありません。やむを得ずこれを使用する場合はプチルビードの巻き付けなどエッジ部に防水処置が必要です。
- 各種クリアランス、かかり代は、JASS17(日本建築学会·建築工事標準仕様書ガラス工事)に従ってください。
複層ガラスの注意
- 複層ガラスは、寿命のある商品です。その機能を長期間保つためには、サッシ枠との納まりが重要な要因となりますので、複層ガラスの納まりや施工等に関するご注意を必ずお守りください。
- サッシはJIS A 4706に適合し、水抜き機構を備え排水が速やかに行われる構造で断熱性と気密性に優れた精度の高いサッシをご使用ください。
- 70℃以上の環境では、有機材料の耐久性が著しく低下します。その結果、複層ガラスとしての寿命が短くなりますのでご注意ください。
- 複層ガラスは、密封された中空層の内圧変化により、ガラスに若干の反りが生じ、それにともなって、反射像にゆがみが生じることがあります。
- 標高1000m以上の高地でのご使用の場合、内部圧力による破損の可能性の有無を事前に確認する必要がありますので、ご注文の前にご相談ください。
- 小口を露出したり、突き合わせ工法などガラスエッジ部がサッシに呑み込まれない納まりは、封着部の劣化の原因になりますので、避けてください。
- 網入板ガラスと構成してトップライト、プールなどに使用される場合は、封着材の厚塗布やブチルテープを使用するなどの十分な防錆処理をご検討ください。
- 接着部は、長時間水浸の状態にあると劣化が早まります。溝内に浸入した水を速やかに排水できるよう、サッシの下枠には直径5mm以上の、排水に有効な水抜き孔を3ヵ所以上設けてください。
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